「税についての作文」受け鶴見区納連などが企画

 今年度の中学生の税についての作文で鶴見税務署長賞を受賞した寺尾中学校3年の白石智哉さん(15)が、12月18日、鶴見税務署の一日税務署長に就任し、同署内で署長業務などを体験した。

 一日税務署長は、例年11月に表彰が行われる中学生の「税についての作文」で税務関連の官公庁選出賞の受賞者を対象に企画されているもの。同作文は、全国納税貯蓄組合連合会と国税庁が主催している。

署長室で高橋署長から委嘱状やたすきを受け取る白石さん

決済から訓示まで実施

 当日は、高橋朝弘署長をはじめとする鶴見税務署職員に加え、鶴見区納税貯蓄組合連合会の新田興助会長らが、一日署長をお出迎え。

 署長室で高橋署長から一日税務署長の委嘱を受けた白石さんは、署長席で決済業務について説明を受けたあと、実際に書類に押印を体験。緊張した面持ちで初業務をこなした。

 集まった職員らを前に行われた署長訓示では、受賞作文「未来を支える柱:税金について」を朗読。

 税金の大切さを説きながら、「学校教育に税を学ぶ機会を導入すべきだ」などと意見を述べた。

 署内見学後はこの日のために用意された名刺を手に、名刺交換も体験。新田会長からは「大切なのはこれから。いい社会人、大人になってください」と声がかけられた。

 作文を書くにあたり、税とは何かというところからスタートしたという白石さん。調べる中で日常生活を支えてくれる大切なものなのだと気づくと同時に、「将来必要なものだからこそ、小さいときから学校で学ぶ機会があれば、生きていくうえで活かせる」と感じ、その思いを文章に仕上げた。

 業務を終えた白石さんは、「税務署は怖いイメージがあって、緊張した」と明かしつつ、「実際は話しやすい人たちが多く温かかった。人生で一番の貴重な経験になった」と笑顔を見せた。


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