町会の足りない人手、地域のスポーツチームと協力し解決へ。

 京急鶴見駅そば、鶴見中央4丁目にある中町公園で5月31日、公園愛護会と鶴見小学校を拠点に活動する区内タグラグビーチーム・鶴見タグラグビークラブの小学生らが花壇に花を植えるなど公園整備に汗を流した。

駅そばの公園、ポイ捨てなど多く 

 京急線の高架下、オフィスビルなどに囲まれた立地の中町公園は、鶴見中央中町会(八木幹雄会長)の住民らによる中町公園愛護会が管理している公園。

 鶴見駅そばの立地からか、公園内にはこれまでタバコなどのポイ捨てが多くあったほか、近隣のビル解体によりネズミが大量発生するなど、多くの問題を抱えていたという。

新たな花壇が整備された中町公園

助け合う「win-win」の仕組み

 諸問題の解決にあたり同町会では、鶴見土木事務所などと連携し、公園内のフェンスなどを撤去。新たに造園スペースを整備して対応を進め、町会役員や子供会、老人会といった町会内部のみで展開してきたものの、定期的に維持管理するための手が足りていない実情があった。

 そんな中、八木会長が、全国レベルにある同クラブが遠征費などを集めるのに苦労しているという話を聞きつけ、相互に助け合う方法を発案。

 同町会の住民も数多いというクラブ側は、公園の整備など不足する人手を手助けし、町会側はその対価として謝金という形で遠征費をバックアップするという手法だ。

 八木会長は「お互いwin-winの取組になると思った」と話し、クラブ側も提案に賛同。5月31日に初めての整備が行われた。

地域貢献にPR、一石二鳥

 当日はあいにくの雨のなか、遠征に出ている高学年をのぞいた4年生以下の子どもたちとその保護者ら約20人が集合。整備された花壇に花苗を植えた。

 保護者からは「地域にも貢献できるし一石二鳥の取組」と歓迎の声が上がり、参加した子どもたちは「遊んだことがある公園を自分たちできれいにできるのは、みんなも気持ちよく、自分もハッピーになれる」と充実した表情を見せた。

 保護者の一人、野澤晋さんは「とてもありがたい仕組み。こうした活動でチームのPRもでき、一緒にタグラグビーをしてくれる仲間が一人でも増えたら」とさまざまな効果にも期待を寄せた。

集まった鶴見タグラグビーの児童と保護者

雨のなか花を植える八木会長(左)と鶴見タグラグビーの子どもたち


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