サッカーが好きという参加者が作ったサッカーボールのモテカレー

 夏休み中の8月6日、潮田地域ケアプラザで「こどもたちと一緒につくる!!」と題したこども食堂が開かれ、小中高生を含めた30人が〝モテカレー〟作りを楽しんだ。

 企画は、鶴見区内でひとり親や精神疾患を抱えた家庭の親子を支援する(一社)Omoshiro(勝呂ちひろ代表)が昨年に続き実施したもの。

 Omoshiroでは、部活動の全員加入が廃止となった寛政中学校で、学校や鶴見区社会福祉協議会と協力しながら放課後の居場所づくりにも取り組んでおり、こども食堂は夏休みの居場所として実現したものだ。

皮むきやカットなども子どもたちが担当

 勝呂さんによると、モテカレーは、寛政中の居場所でコミュニケーションなどを学ぶ講座を開いた際、「モテ講座」と名前を変えると参加率が上がったことを受け考案。

 当日はチーズやオクラ、トマトなど、食材を使ってカレーをデコレーションするコンテスト形式とし、ただ作るだけでない楽しみも加えながら進められた。

デザイン用の食材たち

準備から子どもたちが参加

 参加した寛政中学校の男子生徒3人や同法人に通う小学生らが、大人の手ほどきを受けながら食材のカットから下ごしらえ、カレーの煮込みまでを体験。

 参加者は出来上がるまでの時間にモテカレーのデザインを考え、完成後にトッピング。型抜きを使いながらデザインするなど、真剣な表情で一つだけのカレー作りを楽しんだ。

みんなが書いたデザイン。大人も楽しんだ

 参加した子どもたちは率先してカレー作りに協力。男子中学生らはキッチンに入り、完成まで大人たちと汗を流した。

 初参加となった中学1年生の男子生徒は「みんなで協力して作るのは楽しかった」と笑顔。2年連続の参加だった2年生は「厨房で一番がんばった」と充実した表情を浮かべた。

 大人の参加者からは「子どもが主体的な子ども食堂は珍しい」などと声が上がり、寛政中学校の高橋一雄副校長は「こうした取組があることで、中学生が地域とつながる接点になる。災害時などまた違う面に生きてくると思う」と話した。

 勝呂さんは「2年目で人も増えた。回を重ねて、最終的には地域の人たち誰でも参加できる形にできれば」と意欲を示した。


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