(一社)クリエイティブアート鶴見が主催

 下野谷小学校6年生61人が先ごろ、鶴見区小野町などを中心にアートによるまちづくりを進める「鶴見パブリックアートプロジェクト2025」に参加し、校舎に壁画を完成させた。

 鶴見パブリックアートプロジェクトは、アートを媒介とし、まちへの関心を高めることで愛着を生み出すことなどを目的に、昨年度からスタートした企画。

 地域住民や企業などにより設立された一般社団法人クリエイティブアート鶴見が主催し、小野町周辺の店舗や施設、個人宅の壁やシャッターなどにアーティストが絵を描く活動を続けている。

 昨年度は16カ所、今年度も15カ所と、〝まちなかアート〟が誕生している。

昨年に続く2作目

 下野谷小は昨年に続く2作品目。今年は「匂い」からインスピレーションを受けて作品をつくるアーティストの井上尚子さんを講師に迎え、制作に取り組んだ。

 児童たちは井上さんの指導のもと、本番に向けてワークショップなどを実施。作品のモチーフとなる「匂い」を得るため、音楽室や給食室、職員室など、校内を探索した。

講師を務めた井上尚子さん

 完成当日、下絵をもとに色をつけた児童たちは、「図書室の本の匂い」「職員室は先生たちが飲むコーヒーの匂いが甘く苦い感じだった」などと話し、自分たちの匂いの記憶をもとにさまざまな形の絵に仕上げた。

 井上さんは「記憶の大切な宝物になって、また匂いで蘇り、成長していくきっかけになれば」と話した。

校内探索で印象に残った匂いをもとに形と色を作り上げた

 鶴見パブリックアートプロジェクト2025の作品は、10月下旬に完成し、一部を除き随時見学可能となっている。詳細は同プロジェクトホームページ(こちら)。


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