トロフィーを手に笑顔がこぼれた(写真提供)

BREAK DANCE DREAM CUP〈ブレイキンキッズ日本一決定戦〉

 鶴見駅西口のダンススタジオ・WAAAPS(ワープス)に通う藤野栞莉さん(15・ダンサーネームSy・川崎区在住)が、11月26日、ラゾーナ川崎で開かれた「BREAK DANCE DREAM CUP〈ブレイキンキッズ日本一決定戦〉」に出場し、中学生BGIRL部門で優勝を果たした。

 ブレイキン(ブレイクダンス)は、音楽に乗せ、回る、跳ねる、止めるといったアクロバティックな動きを取り入れるダンス。

 自らの踊りを見せ合う競技のことを「バトル」と呼び、2024年のパリ五輪では正式種目として採用されている。

 ブレイキンキッズ日本一決定戦は日本最大級と言われる競技会。小学校低学年、高学年、中学生の3部門で、それぞれ男子(BBOY)と女子(BGIRL)にわかれて技や表現などを競う。

 藤野さんは、全国レベルの24人が顔を揃えた中学生BGIRL部門に出場。見事、日本一の座を射止めた。

技を見せる藤野さん(写真提供)

去年と一週間前に“ダブルリベンジ”

 実は昨年、同じWAAAPSに通う一つ上の先輩に敗れ、準優勝だった同大会。数あるブレイキンの大会の中でも規模が大きいものとして、以前から目標として結果を出したいと思っていただけに、悔しさが一層募ったという。

 「絶対優勝」を誓い臨んだ今大会。だが、「上を見過ぎてもダメ」と一戦一戦に集中。冷静に燃えていた。

 全力で取り組んだ先に優勝があると信じ、決勝まで踊りきった。

 奇しくも決勝は、一週間前に別の大会で負けた相手。「去年と一週間前のリベンジができた。嬉しかった」と笑顔がはじけた。

 藤野さんは今夏、15歳以下の全国大会「LIFEGUARD presents ジャパンジュニアブレイキンチャンピオンシップ(JJBC)2022」でも同大会2連覇を果たしており、今年2度目の全国制覇となった。

藤野さんの勝利が決まった瞬間(写真提供)

夢の舞台、世界へ挑む

 16歳になる来年からは、世界最高峰とされるブレイキンバトル大会「RedBull BC One」への挑戦権を得る。

 WAAAPSの講師・ERi FeNeSiS(エリフェネシス)さんが今年9月、惜しくも敗れたものの、日本最終予選決勝まで進んだ背中も見てきた。

 「予選に出るために予選があるほどの大会。簡単じゃないがチャレンジしていく」と藤野さん。2年後に迫る五輪についても、「諦めてない。目指していきたい」と意気込みをのぞかせた。

今年2回目の全国制覇を遂げたBGIRL・Sy(写真提供)


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