横浜鶴見北ロータリークラブから生理用ナプキンの寄贈を受ける東高サステイナブル研究部の部員ら

誰でも使用可能 試験的に1カ月の独自PJ

 横浜市立東高校=馬場3丁目=のサステイナブル研究部と鶴見区内企業や団体が協力し、同校女子トイレに誰でも使用可能な形で生理用品を設置する取組が進行している。

 取組は「月一プロジェクト」と題し、東高サステイナブル研究部(通称=サス研)が主体となり進めているもの。

 生理用品は鶴見区内の企業や団体らが寄付したもので、設置期間は1月11日から2月10日までの1カ月間。設置後は校内アンケートを通じてニーズを調査したうえ、常設設置やその手法など方向性を決めていくという。

校内に置かれた実施中の意見を募るアンケート

県立はあるのに…独自設置に企業ら連携

 きっかけは、商店街イベントなどで東高サス研と連携した活動を行っている鶴見中央・㈱木曽屋の中西美里さんの発案。

 中西さんは「県立校では生理用品が設置されているが、市立高にはない。市に問い合わせたが予定はないということだったので、独自に設置できないかと考えた」と話す。

 提案を受け、東高は「女子にとって居心地のよい環境を整えたいと考えた」と承諾した経緯を説明。また、「これをきっかけに男子生徒も含めた全校で生理について考えていけたらと思った」とし、1カ月間のプロジェクトとする形で実現した。

男子生徒らも積極的にかかわり理解を深めていた

横浜鶴見北ロータリーらが寄付 1万個を用意

 用意する生理用品は購入費用がないため企業や団体から寄付を募った。

 今回協力したのは横浜鶴見北ロータリークラブ、(公社)鶴見法人会女性部会有志、NPO法人まなひろ、㈱カメガヤ、㈱木曽屋と、区民有志の個人ら。目標としていた計約1万個が集まった。

 1月末には、半数近くを寄付した横浜鶴見北ロータリークラブが寄贈のために同校を訪問。協力した石渡宏衛会長は「素晴らしい取組。継続できるように今後も協力していきたい」と生徒たちの活動を激励した。

女子トイレで生理用品を補充する女子部員。放課後や帰宅前など1日1回は確認するようにしているという

部員らが運用 「あると安心」

 運用は部員たちが考え、全校生徒らが集まる会でプロジェクト開始を告知。実施中もアンケートを備えるなどより良い形になるようにと奔走している。

 設置場所は1年生と2年生の女子トイレの2カ所。中心となったサス研の女子部員は「濡れない場所など、清掃職員の方とも話し合い設置場所を決めた」とし、無くなった分を補充する役割も担う。

 生理用品を入れるカゴなどは場所に合わせて100円ショップで揃えたとし、「それほど減りは多くないが、やはりあると安心できるはず」と意義を説明。

 男子部員からは「授業以外で詳しい現状や生理について知る機会になった」と理解につながる声が上がっていた。

用途などに合わせて数種類がストックされている

1日最大20個 2月10日以降に校内アンケート

 これまで同校では、生理用品は保健室に常設され、忘れたり用意がなかったりした生徒に対して配布。横浜市からの支給で常時8〜9パックあり、後日購入したものを返却する形だったという。

 同校によると、今年度の保健室での利用件数は、プロジェクト実施までに31件。

 一方、プロジェクト実施約2週間後までの利用状況は、1日最大20個ほどの状況となっている。

 現状について東高サステイナブル研究部顧問の市川恵教諭は「これまでトイレにナプキンを持参することが当たり前の環境だったので、常設されていることに慣れていない部分があるかもしれない」と分析。

 「高校生なので各自自主的に用意したり行動ができるが、それでもつい忘れたり、予測しないタイミングで慌てるということは誰しも持つ不安。徐々に増えてきているので、しっかりと動きを観たい」とした。

 今後は、2月10日以降に校内アンケートを実施。それを受け、常設の可否など方向性を話し合っていくという。

今回寄付されたチラシ入りの生理用品

未来への投資で持続可能に

 発案した中西さんは、「多くの助けで実現できた」と協力に謝意を示しつつ、「常設するには持続可能にしないといけない」と課題を提示。

 今回寄付された中にあったチラシ入り生理用品もアイデアの一つとして挙げ、「子どもたちへの未来の投資として、企業などが少しずつ助けあい、中学や小学校も含めて必要なところに支援が広がっていけば」と話した。


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