安全・安心まちづくり旬間に合わせ実施

 神奈川県内一斉「安全・安心まちづくり旬間」の初日となった10月11日、鶴見警察署と鶴見区防犯協会による鶴見区民1万人防犯パトロール出発式が鶴見公会堂で行われ、区民ら約350人が防犯意識を高めあった。

 犯罪のない明るい社会のため、官民連携で防犯に取り組む全国地域安全運動に合わせ、県内一斉に地域安全活動が展開される「安全・安心まちづくり旬間」(10月11日〜20日)。

 鶴見区では同期間の機運醸成などを目的に、「1万人防犯パトロール」と銘打ち、鶴見区防犯協会をはじめとした地域の防犯に携わる自治会住民らが一堂に会する集まりを実施。

 今年は新型コロナ拡大以降、4年ぶりの開催となった。

決意新たに地域と協力して防犯に努めるとあいさつした飯塚署長

 出発式で主催者としてあいさつに立った飯塚博史署長は、県下で増加している振り込め詐欺などの特殊詐欺について触れ、「鶴見区内でも被害が1億円を突破した。犯人検挙のためのプロジェクトチームを立ち上げ、SNSでの発信なども含めて取り組んでいる」と説明。

 自転車盗の増加や、今夏区内全域で発生したという子どもや女性への付きまといといった事案にも注意を呼びかけたうえ、「安全・安心して暮らせる鶴見の実現に向け、皆さんと協力して努めていく」と決意を語った。

一人ひとりの活動の大切さを話した鶴見区防犯協会の宮野会長

 続いてあいさつした寺尾第二地区連合会会長で鶴見区防犯協会の宮野昌夫会長は「警察の日ごろの努力に感謝したい」と謝意を示しつつ、「皆さん一人ひとりが、365日地元で動いていけば、延べ1万人になるはず。もっと住みよいまちづくりのために、目を光らせて活動を」と話した。

全国防犯協会の防犯栄誉銅賞を受賞し表彰を受ける防犯指導員の藤田さん

詐欺防いだコンビニ店員らに感謝状

 当日は、鶴見区自治連合会や鶴見防犯指導員連絡会、鶴見警察署少年補導員、鶴見暴力団排除推進協議会といった団体も参加。

 出発式では振り込め詐欺を未然に防いだとして、セブン−イレブン市場東中町店の樋田真生さん、ファミリーマート鶴見中央四丁目店の首藤拓実さんの2名に感謝状が贈られたほか、全国防犯協会連合会の防犯栄誉銅賞を受賞した防犯指導員の藤田長久さんに対する表彰状の授与もあった。

還付金詐欺などの手口を面白おかしく紹介したキラーコンテンツ。前日に自作したというATM機の小道具をかぶり会場をわかせた和出さん(右)と相方の長谷川さん(左)

キラコンが漫才で詐欺撲滅訴え

 また、第2部のアトラクションでは、鶴見区の振り込め詐欺撲滅大使に選ばれた地元漫才コンビ・キラーコンテンツが登場。

 コンビの一人で区内在住の和出仁さんが、相方の長谷川崇さんとともに“詐欺漫才”を披露し、笑いを呼びながら手口を紹介するなど被害防止を訴えた。

 鶴見警察署によると、鶴見区内の特殊詐欺発生状況は9月末現在の暫定値で、45件、約1億1350万円の被害となっている。


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