県内3公園で挑戦中

 日本の「さくら名所100選」に選ばれている県立三ツ池公園が11月30日まで、桜を守るための寄付を募るクラウドファンディングに挑戦中だ。

 県立公園では初めてとなるクラウドファンディングは、「公園の桜守プロジェクトin神奈川」と題し、三ツ池公園の指定管理者である神奈川県公園協会が実施しているもの。

 三ツ池公園のほか、同じく同協会が管理する県立の塚山公園=横須賀市=、山北つぶらの公園=山北町=の3公園合同の企画となっている。

 目標額は100万円。寄付金は各公園に分配され、園内の桜の保全などに活用される。

満開時期の桜

自然の地形いかす環境 栄養行き届かず

 三ツ池公園は、県内では3カ所のみとなる(公財)日本さくらの会による日本の「さくら名所100選」に選ばれている桜の名所。

 早咲きの寒桜からソメイヨシノやヤマザクラなど、70種類の桜が長い期間楽しめ、春のピークには区内外から多くの人出が訪れている。

 開園から60年以上、自然の地形を生かす形で桜以外にもさまざまな樹木が植えられている同公園。桜はこれまで約1700本としていたが、調査で1000本ほどであることが判明していた。

 その中、昨年度には学識者や園内で活動する団体などから成る「桜樹等再生会議」を設立。学識者などから、桜の周辺にあるツツジにより栄養が奪われている可能性があると指摘されていた。

パークセンター前の大漁桜と修善寺寒桜

ツツジと共存へ

 三ツ池公園では今回、集められた資金をツツジの植え替えに活用する予定。ツツジの見どころを作る構想もあるという。

 三ツ池公園は「桜が減ったからといって、やみくもに増やしても土壌が向かない場所もある。ツツジが桜に悪影響をもたらしているが、取り除くではなく新たに見どころを作る形で共存できれば」と話す。

新開発オリジナルグッズ、特等席での花見も

 寄付は3,000円から30,000円まで。返礼品はホームページへの名前記載や来年度版カレンダーに加え、桜染めハンドタオル、楠のお香など、今プロジェクトを機に開発されたオリジナルグッズも用意。

 三ツ池公園特等席での花見体験もある。

 期間は11月30日まで。オール・イン方式として、目標金額が未達成でも実行される。詳細はクラウドファンディングページ(こちら)。問い合わせは県立三ツ池公園管理事務所045−581−0287。


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