今年も小野町周辺がピンク色に染まり始めた。

 JR鶴見線「鶴見小野駅」や小野町通り共栄会の周辺を舞台に、地域住民とアーティストが連携して取り組む創造的なまちづくり「weTREES TSURUMIプロジェクト」(ウィーツリーズつるみ)。昨年から続く2回目の取組が、鶴見小野周辺で進んでいる。主催はWeTT実行委員会。

【目次】

  1. ピンクのドットがまちを埋め尽くす
  2. 事例勉強会、小学校でワークショップなど5月から始動
  3. メインイベントは10月29日 まちなか卓球、ガムテで靴など盛りだくさん
  4. 運を競え!持ち寄ったテーブル並べて卓球【出場者とテーブル募集】
  5. “履けない”靴を制作、アップサイクル学ぶ【参加者募集】

まちなかに貼り出すピンクドットを手に準備する参加者たち

読む、会話する、ピンクのドットが「まちをしゃべらせる」

 10月1日、プロジェクトの一つで、公募したメッセージを書いたピンク色のドット(丸)をまちの至るところに貼り出す「コネクティング・ドッツ・イン・つるみ」がスタートした。

 プロジェクトの仕掛け人でもあるスイス人デザインユニットso+ba(そば)のアレックスさんが手がける。メッセージ入りのピンクのドットをまちなかに貼り出し、つながることでコミュニケーションを生み出すアート企画だ。

施設など周辺45カ所、車両にも

 昨年から引き続き、メインの一つにすえられたコネクティング・ドッツ・イン・つるみ。

 メッセージは7月末ごろから8月末ごろまで、近隣にある下野谷小学校、汐入小学校、潮田中学校、寛政中学校、横浜サイエンスフロンティア高校の5校にカードを配布して募集。小野町通り共栄会の店舗や近隣住民らからも募り、計500〜600のメッセージが集まったという。

 ピンクのドットは、集まったメッセージから選定した200枚ほどを作成。9cm〜80cmほどの6種類を作り、45カ所に順次貼り出していく。

 今年は貼り出し場所として初めて個人宅も参加。横浜市のゴミ収集車や地域ケアプラザの送迎車両などにも貼られるという。色を使ったものや凝ったデザインなど、ドットにしづらいメッセージは現在、募集時の原紙が潮田地区センターに飾られている。

 1日、近隣住民らが協力して貼り出しが開始され、行き交う人が早速メッセージを読む姿もあった。アレックスさんは「なんだろう?と驚いて、読むことで何かが生まれるきっかけになるはず」と狙いを話す。

事例勉強やワークショップなど、鶴見小野に根ざす活動目指す

 2019年にスタートしたプロジェクト。アートをコンテンツに、地域に根ざした形で人材や環境を育てながら、街の活性化を目指すものとなっている。当初は海外からアーティストを呼ぶ予定となっていたが、コロナ禍となり断念。昨年、国内にいるアーティストらで初めて開催された。

 今年は5月から始動。7月〜9月まで月に一度、まちづくり事例勉強会を実施するなど、持続的な活動になるように取り組んでいる。

 勉強会では、国内各地で行われている「アートによるまちづくり」の事例を紹介。実際に活動するアーティストらを講師に招き、参加する地域住民らに取組の意義を伝えた。

 また、下野谷小学校、汐入小学校ではワークショップを実施。児童たちとともにピンクのドットを制作し、29日のイベントで貼り出す予定。そのほか、地域住民らが広報を担う「鶴見小野編集部」も昨年に引き続き活動中だ。

下野谷小学校で行われたワークショップ(中央がアレックスさん、写真=主催者提供)

一日限定「野外卓球」、ガムテープ靴作り、マルシェにキッチンカー

 メインイベントは10月29日11時〜20時まで開催のアートフェスティバル。同日は、小野町通り共栄会で恒例の子ども向けハロウィン企画もある。

 アートフェスは、JR鶴見線「鶴見小野駅」すぐにある小野第四公園(横浜市鶴見区小野町14−200)や小野町通り共栄会周辺を会場に、キッチンカーやマルシェのほか、作品展示、ワークショップなどが行われる。

求む!出場者と卓球台用のテーブル

 当日の主なプログラムとして、鶴見区出身・在住の現代美術家・原倫太郎さん考案のアート卓球を開催。

 この卓球大会は、集まったテーブルを卓球台として試合を行うもの。不揃いの形や高さで組んだ卓球場で、運と腕を競い合う。

 実行委員会は現在、出場者とテーブルを募集中。出場者は子どもから大人まで20人程度の先着順(大会は29日当日13時〜14時小野第四公園)。テーブルは29日当日10時〜正午の間に小野第四公園に直接持ち込み。ダイニング、アウトドア、作業用など何でも可能。直接持ち込みが難しい場合は応相談。貸出者には記念品贈呈(傷がつく可能性あり)。

 大会エントリー、机貸出しの申し込みは、メールまたは電話で伊勢屋酒店045−521−7580へ。メールの場合は氏名・年齢・連絡先・参加人数を記載し、ts-info@wetrees.netへ。

アート卓球のイメージ

ガムテープのズック屋さんinつるみ

 さらに、フェスでは、「“履けない”クツ屋さん」として活動するクツ創家、くつクリエーターの靴郎堂本店による、ガムテープとダンボールでできた遊び心あふれる靴をつくるワークショップも実施。こちらも参加者を募集している。

 ワークショプは2回シリーズ。廃材を利用することで、アップサイクルについても学ぶことができる。

 10月23日㈰13時〜15時、小野第二自治会館での下準備工程と、29日㈯10時〜12時、小野第四公園での制作工程の2回。

 定員は先着10人。参加料は1,000円(2回分)。

 参加申し込みは、メールまたは電話で伊勢屋酒店045−521−7580へ。メールの場合は氏名・年齢・連絡先・参加人数を記載し、ts-info@wetrees.netへ。

ワークショップで作るガムテープ靴(参考イメージ)

【weTREES TSURUMIプロジェクト アートフェスティバル】

■開催日時 10月29日㈯11時〜20時 ■会場 小野第四公園、小野町通り共栄会周辺

■内容 アートプログラム・作品展示、アートマルシェ、アートワークショップ、飲食店、協賛各社の出展など

■主催 WeTT実行委員会 ■共催 小野町地区自治連合会、小野町通り共栄会 ■後援 鶴見区役所、横浜小売酒販組合鶴見支部

■問い合わせ WeTT実行委員会事務局 メール:ts-info@wetrees.net 公式ウェブサイト  Facebook  Instagram

 


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