メモを取りながら議論する学生

「特殊詐欺」「子ども・女性」テーマに議論

 横浜商科大学=鶴見区東寺尾=で12月20日、鶴見警察署(片山真署長)と同大学による防犯ディスカッションが開かれ、頻発する特殊詐欺の防止策などについて学生らが議論を交わした。

 企画は、鶴見警察の依頼で実現。被害のなくならない特殊詐欺や、増加する子ども・女性への犯罪など、これまで主に啓発を実施してきた当事者向けとは違う視点として、学生のアイデアも取り入れようと企画されたもの。

 当日は25人の学生が参加。「特殊詐欺の被害者を減らすため」「子ども・女性を守るため」の2テーマについて、片山署長による発生件数や事案紹介などの解説のあと、それぞれ大学生が出来ることをグループで話し合った。

現状を解説する片山署長(左奥)

警察では出ない斬新なアイデア

 グループディスカッションでは、学生たちが積極的に議論。警察官に啓発事例などのヒントを聞きながら、アイデアを出し合った。

 最初のテーマとなった特殊詐欺防止について学生たちは、「携帯も含めて電話が問題なのであれば、LINEでつながっている人と話すのはLINE通話のみとするのはどうか」などと提案。

 「受け子」と呼ばれる金銭などの受け取り役にアルバイトの若者が多いことなども踏まえ、「加害者になることも防ぐため、怪しいアルバイトに気をつける」「断る勇気をもつ」などの声も上がった。

 子ども・女性への犯罪防止では、「商大生がパトロールする」「ナースコールのように一瞬で通報できるシステムを作る」「被害を知らせて助けを促す防衛アプリの開発」といった意見があった。

 片山署長は「警察内部では出ない斬新なアイデアばかり」と感嘆し、「大好きな孫の電話は固定電話からはかかってこないとすれば大きな対策になるかもしれない」と話した。

警察官に事例を聞きながらアイデアを考える商大生


最新記事