駒岡にある重寿司(しげずし)=横浜市鶴見区駒岡4−21−1近藤ビル1階=が、2月11日に移転リニューアルオープンした。

 昨年、創業50周年を迎えた重寿司。入居するビルの建て替えを理由に1月5日に閉店し、このほど新装開店にこぎつけた。

50年前の開店当初の重寿司

 生麦で貝を中心とした商店を営んでいた岩澤家の次男・則之さんが、知人の誘いなどを受け、修行中だった25歳のときにオープンさせた重寿司。現在は2代目として、娘の相澤亜香根さんが切り盛りする。

 「重(しげ)」の文字は、則之さんの父・重行さんの名前を冠したもの。「『則寿司』だと、のり巻きしか出ないみたいでしょ」と名付けの理由を則之さんは笑う。

旧店舗から目と鼻の先となる新店舗

 移転先は旧店舗から道をはさんだ隣のビルで、ほんの十数メートルの距離。

 もともとスナックだった店舗で、重寿司が移転先を探す中、「『駒岡でやって欲しいから、ほかに良いところがなかったらここでやってくれ』と言ってくれて」と、50年という地元のつながりから進言を受けていた経緯を明かす。

 移転が決まり、ここ一年は同業者を食べ歩いたという亜香根さん。「区内のお店はもちろん、都内など、みんなライバルなのに裏側までしっかり見せてくれて、本当に有り難かった」と話す。

 訪問した店舗では、いいところを20個見つけることをテーマに見学。新店舗では「自分が行って楽しい店」をコンセプトに、“いいところ”を生かしたという。

店内中央に置かれたヒノキのカウンター

 モダンな作りとなった店内。まずは一本のヒノキから製作されたという真新しいカウンターが目を引く。

 仕入れたばかりの新鮮な魚介類が置かれるのは、ガラスのショーケースではなく、同じくヒノキのネタ箱。統一感を出し、店内の雰囲気を上品に仕上げた。

 カウンター下には棚を設け、手荷物をしまえる一工夫も。

 座席数は全22席。旧店舗にはなかったテーブル席も用意した。

 「家族みんなで訪れるお客様を想像した」と言う通り、カウンターを見渡せるように座席が配置され、大人数で気兼ねなく利用できる座席となっている。

「江戸前風にしたかった」と往時のイメージをうかがわせる「ネタ箱」を設置

 仕入れはこれまで通り、生麦魚河岸から。

 メニューも変わらず、寿司ネタはもちろん、2013年、横浜市内の丼ものナンバーワンを決める「ガチ丼」で金賞を受賞した天然本マグロの合わせ丼や、各種アラカルトなど、安定の“ネタたち”を楽しめる。

 区内各地区センターで恵方巻教室なども行う同店。今後は店舗内での料理教室も実施していく予定だという。

 「家族や友人同士、ゆったりくつろいで楽しんでもらえれば」と相澤亜香根さんは話している。

【重寿司(しげずし)】

■住所 横浜市鶴見区駒岡4-21-1 近藤ビル1階(旧重寿司の道をはさみ隣のビル)
■電話番号 045-573-3605(転送で携帯電話に繋がります)
■通常営業時間
昼12:00〜14:30/夜17時〜22時(最終入店21時/ラストオーダー21時30分)
※日曜祝日 予約にて通し営業
■定休日 水曜日(臨時休業もあります、祝日の場合営業)


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