児童たちに問いかけながら必要なものと欲しいものをわけ、お金の使い方を伝授する授業

 横浜市立岸谷小学校=鶴見区岸谷1−6−1=で9月15日、郵便局員らによる金融教育授業が行われ、同校6年生約60人が「お金の知識」を学んだ。

 この授業は、市内郵便局による地域貢献の一環として行われているもの。

 幼少期からお金に興味をもってもらい、金融リテラシーを高めることなどを目的としている。

お小遣い帳も配られた

「必要なもの」と「欲しいもの」

 当日は講師として、鶴見区内の横浜下野谷郵便局・片平昌久局長や横浜岸谷郵便局・稲毛淳局長ら5人が参加。

 ゆうちょ銀行作成の小学校5・6年生向け教材「お金のちしき」を活用しながら授業を展開した。

 授業では、お金の役割や、「生活に必要なもの」と「欲しいもの」を示しながら使い方を解説。配布したお小遣い帳の使用法なども伝授された。

ゆうちょ銀行鶴見店の社員からアドバイスをもらい、自分ならどんな会社にお金を貸すか話し合った

起業や投資体験経て学び深める

 同校によると、6年生はこれまで総合の授業で、自分たちが考案した会社をプレゼンテーションしあうなど「起業」について学習。

 投資の流れも体験していたとし、 「自分が銀行員だったら、どんな会社にお金を貸し出すか」という問いに、「貸して潰れたら困るので、潰れる心配の少ない医療介護系がいい」などと発表する場面もあり、児童らは学びを深めている様子だった。

 参加した児童は「これまでは欲しいものの優先順位が高かったが、計画を立て、お金をきちんと使えるようにしたい」「焦って使わず、繰り越すことも大切と感じた」と話した。

貸し出し先として「命を扱う医療や介護はリスクもある分、リターンも大きいのでは」といった答えもあった

防災意識向上も呼びかけ

 また、当日は鶴見区内22の郵便局が防災週間に配布した鶴見区内防災情報冊子も配布。

 稲毛局長が「岸谷小学校は防災拠点になる。通学路をよく知るみんなが、高齢者を助けてほしい。そのために地域とつながりをもって」と語り、防災意識向上なども呼びかけた。

 児童たちからは「まちに貢献できる人材になりたい」「地域の人とつながりを持つことで命が助かるなら、もっと地域行事に参加したい」と声が上がっていた。

郵便局が独自に鶴見区内の防災情報をまとめた冊子「防災と暮らしの安心情報」も配布。児童たちに地域での役割を語る稲毛局長(奥)


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