署長室で行われた贈呈式

横浜信金馬場支店、仲通郵便局、セブン-イレブン獅子ケ谷1丁目店に

 振り込め詐欺などの特殊詐欺被害を防いだとして、鶴見警察署(片山真署長)は10月28日、鶴見区内の3事業所に勤務する功労者に感謝状を贈った。

 感謝状を受けたのは、横浜信用金庫馬場支店の堀田佳代さん、横浜仲通郵便局の降田智博さん、セブン-イレブン横浜獅子ケ谷1丁目店の塚本太一さんの3人。

 いずれも9月に発生した高齢者に対する被害を未然に防いだもの。

 横浜信用金庫馬場支店と仲通郵便局は振り込め詐欺で、孫と親族をかたり、高額な引き出しを要求。

 日常でも高額な引き出しはあるとしたうえ、理由を確認するなど対応したという堀田さんは「自分が感謝状をもらうのは初めて。被害を止められてホッとした」と胸をなでおろす。

 降田さんは、九州の銀行に高額な振込を希望していた高齢女性に対応。「すぐに詐欺と思った」とし、「大切なお客様のお金を守れてよかった」と話した。

高齢者の電子マネー購入希望 「月10件以上ある」

 今回が3回目の感謝状というセブンイレブンの塚本さんは、パソコンのウイルス除去を理由にした高額な電子マネーの購入を未然に防止した。

 塚本さんは「明らかに詐欺と思われる電子マネー購入の希望は、自分の店だけで月に10件以上ある」と明かす。

 カードの存在を知らないまま言われるがままに買いに来ている様子や、電話を片手、パソコンが取られるといった同内容の話が多いとする。

 そのうち、説得に応じて警察につながるのは月に1人か2人で、「帰ってしまったあとはわからない」と塚本さん。

 実際、近隣の姉妹店で購入してしまったケースもあったという。

 「姉妹店で情報を共有したが、説得しきれずに買って帰ってしまったこともある」と防止する難しさも漏らす。

典型の振り込め手口も増加中

 感謝状を贈った片山署長は、横浜信用金庫と郵便局の事案については「典型的な振り込め詐欺の手口は最近また増えてきている。数百万という高額な被害になる」と説明。

 セブンイレブンについても「電子マネーは1件ごとの額は低いが、数件続くことが多く、被害額が膨らむこともある」とし、その功労は大きいと謝意を示した。

 鶴見警察署では今春からTwitterアカウント(@4339_police)を開設し、犯罪情報などをリアルタイムで配信している。

写真左から片山署長、横浜信用金庫馬場支店の堀田さん、仲通郵便局の降田さん、セブン-イレブン横浜獅子ケ谷1丁目店の塚本さん


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